XRPLのEVMサイドチェーンがメインネットで稼働開始

6月30日のプレスリリースで、RippleはXRP LedgerがメインネットでEVMサイドチェーンを展開し、開発者がエコシステム内でクロスチェーンのEthereum互換アプリケーションを構築、移植、展開できるようになったことを明らかにしました。

並行して動作するブロックチェーンであるXRPL EVMサイドチェーンは、XRP Ledgerの低コストのトランザクション機能とEthereumのスマートコントラクト機能を統合し、コンプライアンス、低コスト、迅速な決済を優先する、融資、トークン化、決済などの新しいクラスの分散型アプリへの扉を開きます。

Ripple、Peersyst、およびより広範なXRPLエコシステムによる共同作業を通じて作成されたこのサイドチェーンは、80以上のブロックチェーンに接続するAxelarブリッジを介してXRP Ledgerに接続します。

Rippleの最高技術責任者であり、XRP Ledgerの共同作成者であるDavid Schwartz氏は、「XRPL EVMサイドチェーンは、開発者がEVMベースのアプリケーションを展開するための柔軟な環境を導入すると同時に、XRPLの効率性との接続を維持します」と述べています。「XRPLを信頼できるものにする基本を変えることなく、エコシステムの機能を拡張します。」

XRPLのネイティブトークンであるXRPは、サイドチェーンのネイティブガストークンとして機能します。

「XRPの新しい時代」

このサイドチェーンは、600万以上のXRPLウォレットホルダーへのアクセス、Ethereumと比較してより高速なブロック時間、低いトランザクションコスト、および25社以上の企業を誇る活気のあるバリデーターネットワークなど、複数の主要機能を紹介します。

Peersystの創設者兼CEOであるFerran Prat氏は、「XRPL EVMの立ち上げにより、XRPの新しい時代を切り開きます。それは、XRPがマルチチェーンの世界をシームレスに流れることができる時代です」と述べています。「これはゴールではありません。相互運用性、プログラマビリティ、および大規模なユーティリティに向けた、はるかに大きな旅の1日目です。」

EVMサイドチェーンは、すでにオラクルサービスのBand Protocol、パブリックRPCエンドポイントのGrove、およびStrobe、Securd、Vertexからの今後のDeFiアプリケーションなど、さまざまなパートナーを魅了していると主張しています。

35以上のブロックチェーンエコシステムにわたる200以上のアプリケーションをサポートする主要なクロスチェーンメッセージングプロトコルであるWormholeも、サイドチェーンとの統合を予定しています。

この開発は、XRPLが機関や、不動産のようなトークン化された現実世界の資産のハブとしての地位をますます確立している中で行われています。その一例として、RippleはCtrl Altと提携して、ドバイ初の不動産トークン化プロジェクトをサポートしました。これにより、権利証をXRP Ledgerでトークン化できます。